Destination Beside Precious
第8章 6.Dye Your White ※
「ねえ凛くん…」
「ん?」
行為が終わり、ふたりは布団にくるまりながらピロートークを楽しんでいた。
「あたし、凛くんに出会えてよかった。好きになってよかった」
「どうしたんだよ、急に」
困ったように凛は笑う。
汐にはそれが照れ隠しだと分かっているから、そのまま穏やかな声で続ける。
「思ってるから言っただけだよ」
柔らかな笑みを浮かべながら汐は凛にキスをした。
唇を離してまた微笑む。
「汐、それは俺もだ」
そう言いながら凛は汐の頭を撫でた。
逞しい身体に包まれる。
幸せ。
柔らかな身体を包み込む。
幸せ。
同じ36℃の体温を共有する。
これ以上に幸せなことなんてないと思ってしまう。
最高の喜びを共有する。
「なあ汐」
「ん?」
「愛してるよ。これからもよろしくな」