第10章 密室インターフェース
時刻は午前二時を丁度回ったくらい。
僕は自室のデスクから動くことなく毎日を過ごしていた。
デスクに置かれたパソコンと電源装置や単三電池の新しい物と使い古した物。
全て、彼が毎日の生活に必要不可欠の品々だ。
御察しの通り、僕は引き籠もりだ。
引き籠もりのゲーマーだ。
いや、何が悪いって言うんだ。
世の中ゲーマーの1人や2人いたって構わないじゃないか。
むしろ、ゲーマーというジャンルができて、どのジャンルに属すればいいのだろうと迷っている人にゲーマーというジャンルがあるのか!と、人生に選択肢が増えるのでいい事じゃないか。
ゲーマーとは実はこのご時世に必要なんじゃないか!?
と、僕は思うけどね。
うん、人それぞれだよ諦めないで!
だが引き籠もりと言ってもそれはゲームをする時だけ引き籠もっているだけで、普段は普通にリビングで家族と話すし外出して買い物もできる。
つまり僕は不登校児だ。
二年前から高校に通っていない。
一応受験には受かっているが、
幼なじみが高校に入学する年の春休みに、ある事件を犯してから僕は不登校になった。
だから一度も学校に顔を出していない。
そりゃ、僕だって不登校を直そうと思ったよ。
なぜなら、妹が僕を家族の荷物と認識したときがあったからだ。
僕はこの九寺家の長男で妹1人と弟が2人いる。
それは今年の春、正確に言えば5月の上旬に妹が友達を家に連れてきたことがあった。
妹は現在中学一年生。中学生になって初めてできた友達だったのだろう。呼び捨てをしていなかったはずだ。
彼女の部屋で遊ぶため二階へ上がってきたときに、遊びに来た2人の友達が僕の部屋に気が付いたのだ。