第3章 疾風チャレンジャー
「…little policeか…。今ものすごく人気のアレか…!」
ゲームならどうせまたワンパターンで終わらせてしまうから、今まではこんなアプリになど俺は興味を示さなかった。
しかし、巷で大人気のこのアプリはスマホを持ってる奴ならやってないとおかしい!
と言われるほど国民的アプリゲームとして有名になりすぎている。
俺だってそんなに人気があるゲームなら、挑戦してみたいと思う。
「…2人の迷惑にはならない、よなぁ…。」
挑戦したい気持ちが、時雨の身体を埋め尽くす。
このアプリ欲しさに喉がゴクリと鳴った。
「ダウンロード完了っと。ついにやっちゃったなぁ…!こうなれば2人にも勧めて3人でプレイしよう!」
考えて考えて、考え抜いた結果、ダウンロードする事にした。
昔からこのチャレンジ精神は人並みはずれていた。
とは言っても、小さい頃は両親が何も挑戦させてくれなかったからだ。
両親と離れて、施設に入ってからは束縛から解放され、自由になった。
何でもやってみたい!と好奇心が湧いてくるようになったのはその時から。
「そろそろ帰ろう。もう起きてるかもしれない。」
体の向きを替えて、元来た道を真っ直ぐ駆け抜ける。