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Il mio modo

第2章 Riunione~再会~


<<小学生>>

<徹side>

「太刀川~トランプしようぜ!」

『おっしゃ! 何する?』

「スピード!」

「ババ抜き!」

「神経衰弱!」

「ポーカー!」

「大富豪!」

『あーもーわかったわかった! わかったから順番な!』


池袋に来てから五年が経って俺は小学五年生になった。
人見知りをしない俺は小学校に入って早々たくさんの友達に恵まれた。
給食を食べ終えた昼休みの今もこうして友達の方から遊ぼうと誘ってくれるんだ。
話し合った結果先ずはババ抜きをする事になり、トランプを持ってた友達がシャッフルしてみんなに配っていく。


「そーいえば太刀川、例の噂聞いた?」

『何の?』

「三年の平和島の噂だよ」

『平和島? 誰だよそれ』

「この前冷蔵庫を持ち上げようとして全身の筋が伸びて何カ所か関節が脱臼したらしいぜ」

「マジかよそれ!」

「この前学校に救急車が来ただろ?
 あれも平和島が運ばれたんだってさ
 何でも机をぶん投げたら壁にめり込んだんだとよ!」

「こえ~」

「んで、その代わりにまた脱臼したんだ?」

「そうそう」

『ふーん、興味ねぇや』

「え~」

『ほーら俺はもう終わったぞ』

「え、ちょ待って!」


誰か知らないその平和島とやらの話題が盛り上がってる間に俺は重なったカードを抜いて終わっていた。
だって接点のねぇ奴の話聞いたってなんにもならねぇし。


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