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Il mio modo

第1章 Incontro~出会い~


家を出た徹は自販機を探すがなかなか見つからなかった。
これ以上遠くに行くと迷子になるかもしれないと思い、どうしようか困っていた。


「…なぁ、」

『?』


この地域に来て初めて声をかけられた。
振り返ると焦げ茶色の少年がいた。


「どうした? こまってるのか?」

『うん じはんきさがしてるんだ』

「じはんきか ならおれがあんないしようか?」

『ほんと!?』

「うん」

『ありがと! おれは徹、きょうひっこしてきたばっかなんだ』

「そうだったんだ おれは静雄」

『静雄…うん、おぼえた!』

「徹…おれもおぼえた!」

『よろしくな、静雄!』

「うん、よろしく徹!」


初めて出来た友達に徹は嬉しくなり、色々な話をしながら自販機がある場所に向かった。
静雄に案内されたのはさっき自分が探し回った場所のすぐ近くにあった。


『ここだったのかー』

「おつかいか?」

『うん かあさんととうさんのぶん
 ひっこしのことでいろいろしてるから』


父親のコーラ、母親のCCレモンを買った徹は再び小銭を入れただけで静雄の方へ向いた。


『静雄、おれのおごり!』

「え?」

『静雄のおかげでじはんきのばしょわかったから』

「いいのか?」

『いいんだって!』

「…ありがとう!」


静雄はポカリを選んでボタンを押した。
取り出し口に落ちてきたポカリを取ると二人で家に帰る事にした。


『ありがとな静雄!』

「うん」

『じゃあバイバイ!』

「バイバイ!」


静雄と別れた徹は迷うことなく真っ直ぐ家に帰った。


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