第1章 affettuoso(アフェットゥオーゾ)
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「っあっ!音也…くん…」
俺を呼ぶその声がいつもののそれよりもずっと大人びてて。
それだけの事にもドキドキさせられる。
知らなかった君が見える度ドキドキすると同時に嬉しい気持ちになるんだ。
だから、お願い。
もっと色んな君を見せて。
俺だけにしか見せない色んな君を。
「…可愛い」
「…恥しい」
「恥ずかしくないって。本当に可愛いよ」
そう言ってキスしようと顔を近づけると、君が目を閉じるから。
「、ダメだよ。目は閉じないで。ね?俺だけ見つめてて」
うん…って君が頷いたのを合図に、また唇を重ねる。
「凄いドキドキしてるよ、」
触れた胸は俺のその手にドキドキと激しい鼓動を伝えるんだ。
こんな風に君は俺を感じてくれてるんだって思うと、嬉しくて知らず顔がニヤけてしまう。
「だって…音也くんが…」
「俺のせい?なら、もっとドキドキさせるよ、今日は」
その言葉を合図に胸の愛撫を終えた手がスーッとウエストのラインをなぞり。
次第に下へと降りて行く。
「あっ!そこは…ダメ」
君の事は大好きだけど、今はお願いは聞いてあげられそうにない。
下着越しに触れたそこは凄く熱くて湿ってて。
あぁ、ちゃんと俺を感じてくれてるんだなって思ったら嬉しくなって。