第11章 学校で…
結局、図書室まで一緒に本を運び、放送室にも一緒に来てもらって、私のカバンを取りに行った。
そして、文芸部の部室に2人で戻る。
「あれ? 誰もいないね。もうみんな帰っちゃったの?」
「あぁそうですね。僕が出る前は一年生の女子が2人いましたが。カバンもないし、もう帰ったみたいです」
「そっか、もう遅いもんね。だいぶ暗いよ、外…」
部室の窓から外をのぞく。
彼が背中からそっと私を抱く。
「え…。あ、あの…雅樹くん?」
「学校でこんなふうに二人きり…なんてなかなかないので…」
「そ、そうだけど…でも…」
「一度、学校でキスしてみたかったんです」
私も…!
彼が私の頬に触れて、そっと持ち上げる。
私は目を閉じる。
唇と唇が触れる。
きゃー、学校でキスしちゃった。
……。
彼の舌が私の唇に触れる。
え、それは…
それはマズイよ、ちょっと、あっ
彼が私の後頭部を押さえる。
「ん…んんっ…ヤバイって…んぐっ…」
口を開いた隙に、彼の舌が私の中に入り込む。
あっ…そんなぁ…
気持ちいい…
私は彼の腕をぎゅっと握る。
「気持ちいい…?」
唇を少し離して彼が問いかける。
「気持ちいいけどぉ…こんなとこでそんなのダメ…」
なんかイマイチ説得力のないトーンの声しか出せない。
「ちょっとだけ…もうちょっとだけ…」
彼は私のスカートをまくり上げて太ももを撫でる。
「やっだぁ…そんなことしないで…。1年の子戻ってきたらどうするの」
「戻ってこないって大丈夫」
「やだ。こんなとこでヤダ」
「んー…じゃあ中からカギかけましょうか。それなら…」
ん…それなら…