第16章 間違い
彼の指がそこから離れる。
あん、もっとぉ…
はぁはぁ
カチャカチャ…
音にちょっと振り返る。
雅樹くんがズボンのベルトを外してる。
……。
えっ
そのままその様子を眺める。
彼はズボンのスナップも外してファスナーも下ろす。
そしてズボンとパンツを一緒にずらして…
……!
そのまま、後ろから、彼のものが私のお尻に当たる。
固い…。
「ちょっ…! 無理だから! いろいろ無理だからっ!」
初体験で立ちバックとかあり得ないからっ!
私は身体を動かして逃げ出そうとする。
でも彼に抑えられててて全然動けない。
彼のものが、私のそこに当たる。
「わぁっ! ダメッ! 妊娠しちゃうっ!」
私は思いっきり力を入れて身体の向きを変える。
バランスが崩れる。
ゴンッ
「痛っ…」
頭の横のとこが壁にぶつかった…。
私はその場にへたり込む。
「大丈夫!? 頭打った?」
彼もしゃがみ込んで、私の頭にそっと手を添える。
「うん…ちょっとだけ。大丈夫…」
本当に大丈夫。
それよりびっくりしちゃって…。
「ごめんね…」
彼が私の頭をそっと抱え込む。