第16章 間違い
脚が、なんか震えてきそう。
私はちょっと背中を壁に預ける。
ていうか、なんでこんなとこで…?
すぐそこにベッドあるのに。
あれかな。雅樹くんは特に気持ちいいわけじゃないから…
いろんな場所でやってみたいとか?
うーん…
それなら仕方ない…かなぁ。
外とかやっぱ絶対イヤだけど。
彼が唇を離す。
「あっ…あん…はぁはぁ…あんっ…」
彼の唇で抑えられていた声が漏れる。私の唇から。
「気持ちいい…?」
耳もとで彼がささやく。
「うんっ…気持ち…いっ…はぁはぁ…」
下の割れ目の中で、彼の指が動く。
はぁはぁ…本当に気持ちよくて…
だんだん背中がずり落ちてきちゃう
彼が私の腰を抱いて、ちょっと持ち上げてくれる。
と思ったら、向きをひっくり返されて、後ろから彼に抱きしめられる。
「わ…わ…わ…。えっ?」
「ここに…手をついてみよう? こっちも」
「えっ?」
私の左手を、彼が壁に持っていく。
右手も。
「壁から手を離さないでね」
彼が後ろからささやく。
「…うん」
ちょっと振り返って頷く。
彼が後ろから、両手で私のパンツをずらす。
「わぁっ!」
私は思わず、手でパンツに押さえる。
「ちゃんと壁に手をついてないと駄目」
彼にたしなめられる。
「は、はい」
返事して、私は壁に手をおく。
ていうか…
なんだこれ