第15章 2回目の観覧車
彼がちょっと周りの様子を見渡す。
そして私のスカートの中に手を入れる。
えっ…
「ここなら…」
えっ…?
「ここなら見えないよ? いい?」
そう言って、彼は私の顔を見て微笑む。
私は彼の目を見つめる。
本気で言ってるの…?
返事しないでいると、彼が私の太ももを撫で始めた。
……。
嫌だけど…
雅樹くんがさわりたいなら…
彼の手は太もものすき間に差し込まれる。
やだ、そんなとこに手が当たると身体がムズムズしちゃう。
私は脚をぎゅっと閉じる。
「ちょっと開いて」
私の太ももに挟まれた手を、彼が前後する。
「や…やだ」
なんとか答える。
「ちょっとだけ」
彼の声につられて、私はちょっとだけ、脚を開く。
……!
彼の指が私のパンツの上に置かれる。
「い、嫌!」
私が声をあげると、彼はすぐにそこから手を離した。
沈黙…。
どうしよう、気まずい。
雅樹くん、なんでしゃべらないの?
怒ってる?
でも、あんなことで雅樹くんが怒るなんておかしいでしょ?
私が怒るならともかく…
ていうか、ちょっとさわるぐらいなのに嫌とか言うほうが悪いのかな…?
もともと、もっとすごいことしてるわけだし…
いつも私がして欲しいようにしてもらってるのに、ちょっとされただけで嫌とか言うの勝手かな…
頭の中がぐるぐるしてる。
もうなんか泣きそう…。
でも我慢…だって泣くのもなんかおかしいし…
「ごめん」
彼が口を開く。
「……」
彼の横顔をボンヤリ見る。
「ごめんね…」
私の顔を見て彼が謝る。
「…ううん」
私はなんとか返事した。