第1章 幸せだったよ
その顔見れば
何も言われなくても
分かるよ
出逢って
そんなに日は経ってないけど
ずっと見てきたから
『高校卒業したら
上京して絶対成功してみせる
成功したらナオ迎えに来るから
待ってて欲しい』
言われると思ってた通りの
言葉を聞きながら
泣くまいと我慢してた
“終わりなんだろうな”
と思ってたから
私なんて特別可愛くもないし
スタイルも普通だし…
ケイスケも
東京に行ったら別の人
好きになって
私のことなんか忘れる
こぅやって話せるのが最後なら
泣き顔の私より
笑顔の私で別れたい
これから先、
もし私のことを思い出すときがあったら
その私には笑顔でいて欲しい
私には
それぐらいしかできなかったから