第1章 幸せだったよ
ある日
キッチンのバイト生が
風邪引いて急に
シフトに穴が開いた
よりによって
その日はいつも以上に
お客さんが
お客さんが沢山来てくださるのは
ありがたいことなんだけど
困ったことに
オーダーが回らない
“1人いないだけで
こんなにも違うんだ”
オーナーに呼ばれてキッチンに
『ナオちゃん確か一人暮らし
だったよね?
野菜切るのとかできるよね?
今日だけキッチン入って
くれないかな?』
『何か作れ』って言われたら
ムリだけど
流石に野菜切るくらいなら
それに少しキッチンの仕事にも
興味があったし
もちろん『分かりました』