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お仕事男子〜美容師編〜

第1章 出会い



「ねぇ?ちょっとだけ髪に触らしてもらっていいかな?」

突然目の前に現れたイケメンに声をかけられた

「へっ?」
とっさのことに有紗は変な声を出すし、結花は口をぽかんと開けてただその男の人を見つめている

ハニーブラウンに染められた髪を軽くセットしているオシャレな人

優しい髪色と同じように優しげなスマイルで
ダメかな?
と語りかけてくる


「い、いえっ!どうぞっ」

うわっなんか変だよね!どうぞってなによどうぞって
と自分で自分に突っ込む有紗

ありがと、んじゃ遠慮なくと笑って有紗の隣にカタンと腰を下ろし
有紗の長い艶やかな黒髪に触れる
「ほんとキレーだね。 プロの俺でもこんなに綺麗の滅多にお目にかかれないや、どんな手入れしているの?」

ープロ?ってことは美容関係の人かな?そんな人に褒められるなんて嬉しいっ!

内心ニヤニヤしながらも、必死に冷静を装って

「髪洗ってトリートメントして乾かしてます。髪にいろいろつけるのはよくないって聞いたんで」

褒めてくれたおばあちゃんは、そのままでいいのよ、といつも言っていた。だから、自然と何もつけずにいたが

隣で息を呑む声を聞いて何かおかしなことを言ったかと有紗は慌てた。

ー髪にいろいろつけるのはよくないって嘘だったのかなっ?

「っ!じゃぁほとんど何もしてないの?」

信じられないと本気でびっくりした表情を覗かせるハニーブラウンの男の人

「まぁ特には。あっ!」

一つほとんど人には教えてないけどおまじないがある

「えっなに?どうしたの?」
突然声をあげたからかわたわたした様子で彼があたしの目を覗きこむ

色素の薄いちゃいろの透き通った綺麗な目


「あの、笑わないでくださいね?」
一応そう前置きをする

彼がわかったと頷いたのを確認してから

「毎日、綺麗になぁれっておまじないしてます」

これは気持ちの問題、というか、大学生にもなっておまじないはなかったかといってから後悔した有紗

だが、男の人の反応は違ったもので
ふわっと頭ごと抱きしめられた

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