第3章 嵐:櫻井翔
「…後ろ歩いてられると
ストーカーみたいで怖いんだけど」
「……っぐず」
「え、泣いてんの!?言えよ!」
と慌てて駆け寄ってくる翔。
その理由をたぶん、分かって
翔は黙って抱きしめてきた。
泥臭かったけど、
暖かった。
「さ、」
「…なに、」
「もう、1人で泣くのやめろよ
俺がいるじゃん。
俺から離れんなよ、寂しいだろ」
余計に涙が出てきた。
「俺が守ってやる」
「…どーやって」
「俺様は御曹司だぜ?
任せとけって!!」
翔は、そう言って笑うと
私の頭をわしゃわしゃかき乱した
「だから泣きやめ。」