第13章 関ジャニ∞:大倉忠義
黙り込む俺を置いて、
は手袋を受け取らずに
走って家に帰ってった
とはそれっきり、
会うことはなかった
『以上、関ジャニ∞の皆さんでした〜!』
テレビで有名なって。
名前も知られるようになった頃
忙しくても忘れへんかった君の名前。
今でも好きやのに、
会おうってすら言えん俺は
なにしてんねん、ほんまに
『嫌だよぉ…忠義…!』
あの時の一言が今でも頭の中で響いてる
忘れるわけない。
忘れるわけ、ないやんか
「なにさっきから打っては消して
打っては消してって。送るなら送れよ」
ほら、と勝手に送信ボタンを押したすばるくん
その文面は『久々に会いたいねん』
そして表示された(送信されました)の文字。
しまった、と焦る。
「なにしてんねん!すばるくんのあほ!」
「ちょ、なんやねん!
別にええやないか。告ってるんとちゃうやん」
そうやけどさぁ…、
とストンと座る俺。
取り返しのつかないことに、
何とも言えない緊張が沸く