第13章 関ジャニ∞:大倉忠義
「朝から目立つ兄妹やな〜」
あはは、と笑う大倉くんの言う通り。
この学校で私達、兄妹は
けっこう有名だったりするんだ。
「やんなるよ、あんなに目立つの」
「何言うてんの、優しいやん!兄ちゃん達」
あー面白い、
といきなり席を立った大倉くんは
明るく笑うクラスのマドンナの女の子の
ところへと駆け寄って行った。
その姿を見て、
無意識にため息が出る。
「朝から不幸になる事やめぇや」
不機嫌な声を出したのは渋谷すばるくん
大倉くんと同じ関西出身の子だ。
「ご、ごめんっ」
「ちゃらんぽらんは今に始まった事やないやろ
そんなショック受けてんなよー」
な?と、
慰めてるつもりなのか。この男は。
「べ、別にショックじゃないよ!」
「嘘つけ〜。泣きそうやで。おまえ」
ははは、とわざと笑う渋谷くんを
ぽんっと軽く叩く。
そして、黙る渋谷くん。
「分かってるって」
そう、分かってるんだって。
前に教えてくれたでしょ。