第13章 関ジャニ∞:大倉忠義
2年半付き合った彼女がなぜ、
高いところから突き落とされたのか。
俺のせいで、嫉妬に狂った女が
を見せしめとばかりに怪我させたんか。
どちらでもいい。
「大倉さんは優しいんですね」
「…まあな!それだけが取り柄やねん」
俺の彼女は"もう"彼女じゃない
俺との記憶だけが消えていて
悲しい、辛い、この言葉以外なにが当てはまる
病室を出て滲む視界に、
また涙が、と拭う
「まーだ、通いつめてんのか」
「すばるくん…」
よっ、と紙袋を持ったすばるくんが
俺にソレを手渡す。
あはは、と愛想笑いしても
すばるくんは悲しい顔しかしなくて
余計に涙が出そうになった。
「諦めんな。絶対、思い出すって」
「…でも、」
「俺がおる。心配すんな、大丈夫」
もう、半年が過ぎた。