第12章 関ジャニ∞:錦戸亮
理由を上げれば、
あれやこれやあるけれど。
決定的なのは、彼女が大事にしていた
キーホルダーを誤って壊したこと
故意じゃなかったことは
きっと彼女も分かっているはず
でも、おれが悪い。
ぶつけられた痛みに耐えられず
砕け散ったキーホルダーの破片を握りしめた、
なんでこうなったんやろ。
散らばった紙たちを拾い集めながら考えた。
『さいってー。』
言葉が頭の中で木霊した。
趣味悪いわー、このキーホルダー。
だれに貰ったん?男?あかんわー。
何気なく言ったあの言葉だけ、
なんでやろ。
不本意ながらいつもに届いてまう
恋ってめんどくさい。
好きになったらこうも、
あの子を嫌いになれないなんてさ。
そして、そしたらさ、
涙が止まらんくなって
嫌われたくないって気持ちを知った。