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Ifの物語。

第12章 関ジャニ∞:錦戸亮







「てゆーかさ。僕、別件で来たんやけど」


「え?そうなの?」


「おん。りゅーくんが来んねんて」



ど、どこにだよ



「アメリカから帰ってくんねん
そんでに一番に会いたいんやて」


「なにもう。シスコン過ぎ」





りゅーくんとは親戚のお兄ちゃん。


りゅーくんの両親は
幼い頃に病死しており、


私の家で共に育った中だ。






「りゅーくんの場合はシスコンやのうて
本気愛やろ!ふー!モテモテやなあ!!!」


「気持ち悪い」





そして、ふと、




視線が合う錦戸先輩。



いつもいる、彼女が居なかった。




「どないしたんやろ
ちょっとやさぐれとるな」


「いま話しかけたら悪いよね」




なんて、離れようとしたら


錦戸先輩はこちらに向かって歩いて来る。




慌てる私と不機嫌になる章大。

どうやら錦戸先輩は怪我しているみたいだ





「…おれ」



涙声の錦戸先輩が、


震えながら私に告げた



「…ほんまに、好きやったのに」


「う、ん」



「あいつは俺なんか好きやなかった!!!!」





涙がこぼれたその目を、

錦戸先輩はまっすぐ私に向けた。



震える手を見つめて、



こぼれ落ちる涙を握りしめていた。





「ただのブランドなんやって。
顔が良いし、人気者やからって。
自慢に…付き合わされたんや……!!」






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