第12章 関ジャニ∞:錦戸亮
「失礼よ!!
いくら幼馴染みでもあるからって!」
「ほんのちっさい身分差やん、」
思わず立ち上がってしまい、
スカートのシワを払いまた座り直す。
「すーぐ欲しい言うて。
ちゃんと使った試しがないやろ?」
「そ、それはそうだけど」
こ、こいつ殴りたい。
女の子で、かつ身分が低ければ
遠慮なく殴ってた。
「それだけやないやろ?
亮と居る時間より俺とおる時間長いって、
あいつかなり不服とちゃうの」
「うっ…。」
実際、恥ずかしくて、照れちゃって、
何かにつけて亮くんから離れて
最近はあまり一緒にいない気がする。
あれだけいろんなワガママを言っても、
亮くんは一度も怒らなかった。
お母さんやお父さんが困る、
とは一度だけ注意はされたことあるが、
それ以外では黙って買ってくれた。
私は、そうじゃなかった。
ダメだよと叱って欲しかった。
イジメられてることに気づけなかったこと、
寂しい思いをさせてる罪悪感から
両親さえ私を甘やかしているのに
誰も、何がダメなのか怒ってはくれない
違う。ただ、構って欲しいだけなんだ
ガチャッ
激しく扉が開き、
大きな足音が近づく。
振り向くと亮くんがいて
「…なんで!!!!」
「え、」
「お話なら俺やってします。
お世話やって何でもするし、傍におります
なのに…、なんでいつも大倉やねんっ!!」
流した涙を拭って、
亮くんは私を優しく抱きしめた。