第12章 関ジャニ∞:錦戸亮
錦戸家は代々から私の家の執事で、
亮くんは生まれた時から
私の執事さんだと決まっていた
執事学校を卒業して帰ってきた亮くんが
ずっとずっと、カッコよく見えた。
「あーあ。せっかく貰ったのに壊れちゃったな」
初めて亮くんが私の為に、
自分のお金でプレゼントしてくれたアクセサリー
大事だから、パーティーの時に
よく付けていったのに。
紐が外れて、装飾されてた宝石が飛び散った。
「…直せる、かな」
儚い恋をしていると、わかってる。
小学生のとき家のせいでイジメられてたとき、
まだ学生だった亮くんが
いつも助けに来てくれたっけ。
まだ当時は執事の身分ではなかったものの、
いつも傍にいて守ってくれてた。
「こんなの、亮くんに頼めないもの」
バラバラの宝石握りしめ、
プラスチックの箱に入れた。
私の心に映り込むのは、
いつだって亮くんだけなのに。
こんな身分のせいで、
女の人として見られないんだ。