第9章 関ジャニ∞:村上信五
ある日、
たまたま通りかかった空き教室。
女子達が騒いでた。
友達の愚痴とか、男の話とかで
くだらない、と通り過ぎようとしたら
『渋谷くんと村上くんってさ
顔とかお金の面では付き合えるけどさあ
なんか、それしかメリットないよね』
『わかるー!
怖いしさ、冷たいっていうか』
『手前止まりな感じだよね』
なんて勝手に、
恋愛感情はないとか言われてた。
俺らやってお前らないわ
『比べて大倉くんいいよね!
紳士的だし、かっこいいし!!』
『うんうん!』
『長身で強いし。
大倉くんなら抱かれてもいいなんてね』
いやだー、って
また下品な笑い。
あーあ。やから嫌いやねん。
男を下に見やがって
快楽だけ味わって、
結局、後悔すんの女やで
子どもが出来たとか、
男は面倒やったら切り捨てるだけ。
そんなもんも考えてへんねやろ
「村上くん村上くん村上くん!!」
ボーッと空き教室を通り過ぎたら
後ろからアイツの声。
でも敢えて無視をする。
「信五くん信五くん信五くん!」
「うっさい。気安く呼ぶな」
「ヒナちゃーーーん」
「……だぁあーーーもうっ!!」
イラついて立ち止まり、
振り向くとニコニコ笑う。