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Ifの物語。

第8章 関ジャニ∞:渋谷すばる






一通り弾き終わり、
声が飛び交う。



「どやった?すばる」




「おん、ドラムの音が強過ぎる
 ギターが引き立たんからも少し弱めな
 んで、ベース。リズムがズレてる
 全体的に音が合ってへん」




「うわーー、やばいなあ
 練習したのにシクった〜!」

「も少し気をつけな」


「リズム自信あったんにぃいいい」





と楽譜にそれぞれ
注意書きを書き込む


するとがこちらを見る



意を決したように、
口を開いた。




「わ、私は!」


「あ…」




キョロキョロしてると
ふふ、と笑う






「あー…、


 Dのとこな、
 ドやなくてレやねん。
 よう外しやすいから、それだけ」





やばかった。



あいつの笑顔に、
一瞬だけ


『かわええ…』とか思うてしもた。





「渋やーん!
 歌いたいーん?」

「喉が痛すぎて、
 その余裕もないわ、アホ。」




むす、としていると
休憩なのかみんな集まってくる



「昼飯、行かん?」


「もう昼か!行こ行こ!」



皆が動き出す。



しかし、彼女は携帯を見つめ
動こうとしない




「どうしたん?」




声を掛けると、
震えた声で答えた





「なんでもないっ!」





にこ、と微笑む彼女の目から
ポロッと涙が溢れる








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