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Ifの物語。

第8章 関ジャニ∞:渋谷すばる







「なに、なんかあったん」




と近づくと彼女は
唇を噛み締める。



「…親が、離婚したんです……」





俯いたまま、顔を上げない。


「…音楽する意味がなくなりました……
 どうしたらいいんですかね…」



何かあったんかな


涙をゴシゴシ拭う。





そう言えば、ヒナが
言うてたっけ?





『新しい子のな、家族って
 親が不仲でな家で一人やってんねんて
 けど、音楽が好きなんは共通やったから
 そしたら音楽頑張ろう。
 頑張ったら仲直りするんやって
 やから、あいつの為に俺もな
 なんとかしてやりたいねん。』





「ほんなら、」

「…え?」





手をぎゅっと握り、
息を大きく吸ってもう一度。



「俺の為に音楽をやれ。
 俺もお前のために音楽やる
 それでええやろ?」




恥ずかしくて顔を隠す。




馬鹿みたい、
なんてこと言ってんねん俺…











「はいっ…!」












君のために、



音楽をやろうなんて











( バンド仲間の君が ) END















「すばる、遅いで。はよ行こ」
「お、おん」
「なん、2人顔赤いけど」
「なーんでも。なあ?」
「は、ははは、はい!!」
「……明らかになんかあったやんけ」









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