第7章 関ジャニ∞:横山裕
「お前ら仲ええな」
クスクス笑う村上くんを睨む。
私は7月上旬に、
関西に引っ越してきた。
理由は色々あるけど言わないでおく
その理由も、彼を振る1つの原因
「おーこわ。」
「しばくよ村上」
「ひえー。ほんまに女の子かいな」
とゲラゲラ下品な笑い方で
私をバカにしてくる。
お前こそ、本当に
騒がれてるイケメンなのか。
「ええ加減にOK出したれよ」
「やだ。恋なんか上っ面だけの
薄っぺらな都合のいい暇つぶし」
手首に薄ら残る傷跡。
「横山はええやつやで」
「・・・」
ここに引っ越してくる前。
執拗なストーカー被害にあった
元彼からよりを戻そうって
しつこく付きまとわれてて
好きなんだ。愛してる。
だから…。
と、彼は私の大事な
弟と母にナイフで傷をつけた。
お前に俺以外はいらないから
そんな屈折した理由で。
彼も周りと何ら変わらなかった
普通に好きとか言ってくれる。
だからこそ。
横山くんも、信じられない
簡単に好きになんかなれない。