第5章 嵐:二宮和也
雅紀くんに勉強教えてると
教室入り口辺りで
きゃあ、と歓声が上がる
大体は予想がつくわたし達は、
構わず勉強会を続ける。
「えー。なんで代名詞なの?」
「さっき説明したじゃん…」
「あはは、わっかんなーい!」
ニコニコ笑いつつも、
ノートには教えた言葉が
びっしりと書き留められていた
「本気出せば、出来るのになあ」
「そうかなあ?うへへ。」
「笑い方」
「無視しないでくださーーい」
割り込んできたのは、
想像してる通りの人物
「毎回言ってるけどウザイよ」
「でーたー、シスコン兄ちゃん」
うひゃひゃ、と爆笑する雅紀くん
笑ってないで助けなさい。
「イチャつくんじゃない!」
「勉強会してたのー」
さっきまで動いてたからか、
まだ体が火照ってる。
こっちが汗かきそう。
「俺のなんですから」
「何しに来たの」
「邪魔しに来た」
むぎゅ、と
何故か絡みついてた手の力が
強くなった気がした