第5章 嵐:二宮和也
ぼーっと外を眺めてたら、
グラウンドにひょっこりと
出てきた義兄である私のお兄ちゃん
いつもは運動なんかしないくせに。
サッカーとか、
転んで恥かくんじゃないの。
「ちゃん」
「あ、雅紀くん。」
ノート片手にやって来たってことは
勉強を教えて、って来たのかな。
たぶんそうだな
「なに見てるの?」
「お兄ちゃん」
指さすと、「あーあ」と、
楽しそうに声を上げる
「カッコイイね、お兄さん」
「どこが。家じゃ、
ぐうたらの引きこもりだよ」
そうなのぉ?と
クスクス笑う雅紀くんに
こういう兄がいいなー、と
切実に思った。