第2章 嵐:大野智
「うじうじしてたって何も変わりませんよ
もしかしたら、って可能性もあるんなら
そのもしかしたらに賭けても
別にいいんじゃないんですか?」
「…そんなの言われたって、」
ニノみたいに、
キザな事は出来やしない。
ましてや自信ありげな告白なんて、
ただの恥さらしにしかならないに決まってる
なのに、
「…はぁ」
「もー、覚悟を決めなさいっ!」
ぽん、
と叩かれた瞬間に
屋上のドアが開いた。
「あ、大野くんここに居たんだっ!」
ニコッと微笑む君がやって来た。
不意打ちの笑顔に
心臓がバクバクしてる
「じゃ、私は先に戻りますね」
ひらひらと手を振って、
ニノは屋上を出て行った。
「どうしたの?」
「あのね、話があって」
また心臓が激しく鼓動を打つ。
このままじゃ、
ドキドキし過ぎて死んでしまうよ