第2章 プロローグ
それから一年後、その頃瀞霊廷ではある問題が噂を広めていた。
それは流魂街で起こっている変死事件だった。
流魂街の住人が原因不明で消えることが続発している、というのがこの事件だ。
まるで生きたまま人の形を保てなくなって消滅したかのように。
その事件について一番最初に調査に出たのは
六車 拳西隊長率いる九番隊だった。
実力派の隊だったので多くの人々が事件解決を予想し、安心していた。
が、しばらくして事は大きく変化していった。
その日の晩
瀞霊廷全隊に伝令が鳴り響いた。
〝九番隊に異常発生!九番隊隊長、六車拳西
及び副隊長、久南白の霊圧反応消失!”
それはもちろん私がいた五番隊隊舎にも届いた。
各隊長は緊急招集をかけられ、それを私の隣で聞いていた平子隊長はすぐに一番隊へと向かった。
「大丈夫や、なんも心配せんでええ。」
笑顔で私にそう言い残して。