第3章 日常
「え、違うのか?僕はてっきり・・・」
「何が?」
「いや、やめておこう。」
京楽隊長にまっすぐ見つめられた浮竹隊長は何かを察したように苦笑をもらした。
それと同時にお店の扉がガラガラと音をたてた。
「こんにちはー。もうやってます?」
「外雪降ってて寒いっすよー。」
現れたのは五番隊副隊長 阿散井 恋次 と
九番隊副隊長 檜佐木 修兵 だった。
「あらぁ、恋次に修兵じゃない!遅かったわね!」
乱菊は二人に駆け寄った。
恋次は店の中を見回して、
「結構いい店ですっねー。」とつぶやいていた。
檜佐木は顎に手をあて、何やら考えだした。
「和風な雰囲気に座敷が3つとテーブル2つ。店員も居らずの飲み食いし放題・・・」
そしてハッと何かひらめいたようで。
「乱菊さん、俺、明日は非番なんで夜はいつまでも・・・」
「は?何言ってるの?」
「いえ、だからその・・・」
「ま、いいわ。飲みましょーう!!」
乱菊はすぐに冬獅郎のいるテーブル席に戻って行った。
「二人も早く座りなよ。」
京楽隊長の施しによって、恋次は座敷に檜佐木はテーブル席に落ち着いた。