第3章 日常
その頃、宴の準備をしている面々は・・・
「今日は私の伝手でここのお店貸し切ったんですよぉ!」
「おー。さすがだねぇ。」
乱菊と京楽隊長がお店の下見と称してすでに飲んでいた。
乱菊に無理やり引っ張り出された冬獅郎は不服そうな顔でひたすら枝豆と食べていた。
「おい、今日は誰を誘ったんだ?」
京楽隊長と座敷席で飲んでいた乱菊は持っていたグラスを置き、少し離れたテーブル席の椅子に腰かける冬獅郎に近づいた。
そして冬獅郎の両肩に手を乗せ言い放った。
「隊長ぉ!雪乃がちょっと来るの遅いからってご不機嫌にならないでくださいよぉ!!」
「・・・すでに酔っぱらっているようだな?」
「おや、日番谷隊長もなのかい?」
乱菊が軽く冬獅郎を怒らせたところに登場したのは
十三番隊隊長 浮竹 十四郎 だった。
「あれぇ、今回はずいぶん早い登場だねぇ。」
普段飲み会などには参加せず、したとしても終盤での登場だが基本である浮竹隊長のお早い登場に三人は少々驚いたようだ。
「たまにはいいかと思ってね。ここ、座るよ。」
「どうぞー。」
浮竹隊長はついてすぐ京楽隊長の向かえ側、乱菊がさきほどまで座っていた席に着いた。
浮竹隊長がお茶を一口飲んだ頃、京楽隊長は気になっていたことを問い詰めた。
「さっき“日番谷隊長も”って言ってたけどさぁ、〝も”ってことは他にもいるってことだよね?」