第2章 遊園地*空閑遊真
即答だった。
楽しかったのは本当。
ただ、今はちょっとだけ…
『高いところが苦手なだけなの…』
ものすごく小声だった気がするが、
私の口から本音が漏れた。
「………。ごめん」
そう言った遊真は席を立って私の横に座る。
しかしその振動でゴンドラが揺れる。
『キャッ』
「うおっ」
私は思わず遊真に抱きつく。
『ばか。ばかばかばか…。遊真のばか。
揺らさないでよ…』
「ごめん。そんなつもりじゃなくて」
ただ、と前置きをして遊真は私の頭を
遊真の膝の上に乗せた。
私はいま遊真に膝枕してもらってる状態だ。
そしてスッとわたしの視界が真っ暗になった。
『ゆーま…?』
「高いところ、怖いんでしょ。
目瞑ってなよ」
『……ん。ありがとう』
素直にお礼を言う。
しかしこの状態はとても落ち着かない。
表情を隠せないし、遊真の顔は見えないし。
「すき」
頭上からそんな声が聞こえた。
遊真の声が上から聞こえるって、
なんだか変な感じ。
なんて考えていると私の唇になにか
柔らかいものが当てられた感触がした。
『……へ、』
「マナは?」
『…好き、です』
恥ずかしい。なんだこれ。
私が起き上がろうとすると、
また唇に温かいものが触れる感触がした。