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孤独を無くしたい 【D.Gray-man】

第9章 あなたの分まで


「ちょっとした調査さ。
 森の木が一斉に枯れた現象を
 調査してる。
 あんた、原因知らねぇ?」

すると、男は不自然に顔を逸らした。

「し、知りません...」

オレは眉をひそめた。
この男は嘘をついている。

問い質そうとしたとき、
リランが男に近づいて
顔を覗き込んだ。

「嘘ですよね?
 何か知ってるんですか?
 教えてください」

男は狼狽えて一歩後ずさる。
背中を木に押し付けた。
真っ正面からリランに見つめられ、
神田とオレ、カジムに見つめられ、
男は観念したように息をついた。



「すみません.......。
 木が枯れたのは、私のせいなんです」


突然の謝罪に驚く。

「どういうことさ?」

尋ねると、男はポツポツと
木が枯れてしまった経緯を話した。

「.......つまり、嵐のときに強力な除草剤を
 運んでた途中でそれをこぼした、と。
 しかも嵐のせいで除草剤が広がって、
 こんなに枯れることになった、
 そういうことさ?」

リランが呆れたような顔をする。

「何で嵐のときに運んだの?」

「前日にやるはずの仕事を忘れてて.......。
 嵐でも、やるしかないと思ったんです」

今度はオレとリランのため息が重なった。
カジムと神田に目を向ける。

「イノセンスじゃないことが分かったさー。
 どうする?」

「出発は明日の朝ですから。
 今日はのんびりしますか?」

カジムの言葉に苦笑した。

「それしかないさー...w」





オレ達はこのあと街に戻り、
観光を楽しんだ。
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