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孤独を無くしたい 【D.Gray-man】

第8章 アジア支部にて


「お、終わったああああああ!!」

実に4時間もかけて
ようやく資料運びを終える。
全員がゲートの前の床にぐたっと
倒れ込んだ。

私も疲れはてて、
しばらくは床に寝そべっていた。

ふと起き上がると、アレンの
姿がないことに気付く。

「あれ...?アレンは?」

ロウファが私を振り返る。

「ウォーカーさんならフォーさんの
 とこじゃないですか?」

「フォー?」

「アジア支部の守り神の女の子ですよ」

居場所を教えてもらって、
そこに向かう。
大きな壁の前にアレンが1人で
立っていた。


「アレン!!」

声をかけると、
アレンが振り返った。

「リラン?どうしてここに」

「アレンがいなかったからさ。
 ここじゃないかってロウファが。」

アレンと並んで壁を見上げる。

「ここにいるの?」

「そうですよ。
 フォー!!出てきてよ!!」

アレンが壁に向かって声をかける。

「ウォーカーか?
 久しぶりだな!!」

どこからともなく声がした。
すぐに、壁に青白い光が走って
人の形のようなものを作り出す。

人型だけど人ではないと分かる少女。


ー この子が守り神...?


またかなりイメージとかけ離れている。
守り神と言うから、かなり重々しい人を
想像していたけど、
ごく普通な感じのする少女だった。
少女は私を見るなり
駆け寄ってきた。

「お前誰だ?エクソシストか?」

言葉使いが乱暴だけど、
親しみやすい雰囲気だ。

「初めまして。
 リランです、エクソシストですよ」

「あたしはフォーだ。ここの守り神やってる。
 よろしくな!あと、敬語いいよ。
 気を使われんの嫌いなんだ」

フォーがニコッと笑った。
やっぱり良い人だ。

「よろしくね、フォー」

フォーは私に軽く頷いてから
アレンを見た。

「ウォーカー、お前いきなりどうしたんだ?」

「久しぶりだから、フォーに
 顔見せにきただけだよ。
 元気そうだね、フォー」

「まあな。お前も元気そうだな、ウォーカー。」

楽しそうに話すアレンの
横顔を見つめる。


ー フォーに対しては、
  敬語使ってない...?


それに気付いた途端、
なぜかむっとした。


ー 同い年なんだから敬語じゃなくていいのに...


ずいっと顔を近付けると、
アレンがのけ反った。
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