第8章 アジア支部にて
「うん!!こんな時間に申し訳ないし、
エクソシストのみんなに
頼むのは気が引けるんだけどね。」
本当に申し訳なさそうに
手を合わせるコムイさん。
「兄さん、私達は全然構わないわ。
頼みたいことって何?」
「アジア支部に行って、
ブックマンの資料を運んでくれないかい?」
拍子抜けする。
その程度ならお安いご用だ。
「じじいの?何でアジア支部にあるんさ?」
ラビが不思議そうに
首を傾げた。
「最近は全然見ねぇし、
任務にも付いてこねぇと
思ったら...アジア支部にいたんさ?」
「まぁ、諸事情でね。
本人は一応本部で寝起きしてるけど、
後はほとんど支部に行ってるんだ。」
ー ブックマンって...ラビの、
お師匠だっけ。
記録の一族...ラビがその末裔らしい。
会ったことがないから
すごく会ってみたいと思った。
「分かったわ。
資料はここに運べばいいの?」
「うん。あ、でも.......。
うーん、やっぱり明日にしようかな。
明日はみんな暇だろう?
資料、すごい大量なんだ。」
コムイさんは突然そんなことを
言い出した。
目が点になる私達に、
ヘラヘラ手を振る。
「ごめんごめん。
やっぱり明日頼むよ!」
「コムイさん.......。
どっちかにしてくださいよ!
それじゃあ、明日の10時に
ゲート前に集合で。
皆さんおやすみなさい。」
さっさとアレンがまとめて、
それぞれ解散する。
私も部屋に帰った。
ジョニーにお礼を言うだけだったから、
別に残る理由もない。
ー 明日はアジア支部に行けるのか.......。
楽しみだな♪
ベッドに入ると、
私は眠った。