第7章 過去
ラビが優しい声で遮った。
「汚いとか穢れてるとか、
そんなこと誰も思わねぇさ。
リランはオレ達の大事な...
仲間で、家族だからな」
するすると涙が溢れた。
ー さっきあんなに泣いたのに...。
私は泣きながら必死に
話した。
「私はっ...ずっと、死にたかったの。
でも、ネイと出会って...
生きててもいいかなって...思って...。
だけどネイは私のせいで殺されて...。
死にたかったけど、死ねなかった...。
私は弱虫だ.......死ぬ勇気が無い...」
「死にたかったとか言うのはダメさ!!
死ぬ勇気なんて、
んなもん勇気でもなんでもねぇ!!
生きてることを誇れよ、
生きてなかったらオレ達出会ってねぇんだよ...。」
ラビが私に向き直って言う。
私は驚いて目を見開いた。
ラビが、辛そうに顔を歪めている。
「今でもそうか...?
オレや、リナリー、アレンと
出会っても、
死ねば良かったって思ってる?
オレは、リランと出会えて
良かったさ。
100人足らずしかいない
仲間に出会えて、嬉しかったさ。」
ラビの言葉は切実だった。
本心からの言葉だと分かるから、
私はたまらずに俯いた。