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孤独を無くしたい 【D.Gray-man】

第28章 これから、君と


「ただいま」

「...ラビ、私を真似してる?」

「まさか」

悪戯心が沸き起こった。

「好き」

耳元で囁く。

「んなっ.......」

一気に真っ赤になったリランが、
物凄い勢いで離れた。

「あれ?」

腕をすかすかしたら、リランが叫ぶ。

「いきなり止めてよ!びっくりしたじゃん!
 ラ、ラビは無駄に良い声してるんだから...!!」

「それ褒めてる?」

「褒めてる!!」

思わず吹き出した。
裏表のないリランが、堪らなく愛しい。

すたすた近付く。
体は固くしたけれど、逃げないリランの
頬に手を伸ばした。

「本当に、大好き。愛してる」

微笑むと、リランはさらに顔を赤くした。

「.......何で突然口説きだすの...」

こいつ絶対タラシだ、とか呟くリランを
また抱き締める。

「オレのお願い、聞いてくれる?」

茹でタコみたいに赤いリランに、
悪戯っぽく囁いた。

「...なに?」

「これからずっと、オレと一緒にいてほしい」

「え.......」

真剣な顔で、リランの手を取る。
膝をついたオレは、静かにその手の甲に
口付けた。
キザな仕草で、やってて恥ずかしい。

見上げると、驚いた顔のリランは、
じわじわと瞳に涙を浮かべた。


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