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孤独を無くしたい 【D.Gray-man】

第5章 初任務


沈黙が漂って、横目で見ると、
神田さんは眼をカッと見開いて
私を見ていた。

ラビが突然爆笑した。

「ぶはっあはははははははははは!!!!」

盛大に吹き出したラビに
つられて、アレンも吹き出した。

「ぶっ、リラン言いますね!!」

神田さんが、さっきより
怖い眼で睨んでくる。

「テメェ...良い度胸だな、女...」

笑っているラビとアレン、
怒っている神田さんに
どう対応していいか分からず、
でも一応神田さんには突っ込んでおいた。

「...あの、性別を分かってくれたのは
 嬉しいんですけど...でも、女という名前では
 ないので。それに、まだ女の子と
 呼ばれたいです」


笑い声が大きくなった。

ー 私嫌われたかな、神田さんに。
  言い過ぎたかも。

「神田さん、あの、すみません」

謝るけれど、こっちを見向きもして
くれなくなってしまった。

「うー.......」

落ち込む私の頭を、まだ笑っている
ラビがクシャっと撫でた。

「気にすんな、リラン。
 ユウはホントは優しい奴だから
 大丈夫さー」

「何か言ったか、馬鹿ウサギ」

神田さんに睨まれて
肩をすくめ、笑いを
引っ込める。

「あ、あの...ユウ!...さん」

呼び掛けたは良いが、
名前を呼び捨てにしていいか
迷った。

神田が物凄い勢いで
私を振り返り怒鳴った。

「俺をファーストネームで
 呼ぶんじゃねぇ!!」

さっきとは比べ物にならない。
鬼もかくや、というほどの
異常な怖さだ。

「余計なこと言ったの
 テメェだな、馬鹿ウサギ.....!!!」

本気の殺気を視線に込めて
ラビを睨み付ける。
と、いきなり背を向けて
街に向かって歩きだした。

「チッ、くだらん。
 さっさと行くぞ、
 俺は一秒たりともお前らといるのは
 嫌なんだ。」


ー お前らって私も
  入ってるよね...。


落胆しながら、また口論を始めた
アレンと神田を先頭に
私達は街を目指して
歩き出した。
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