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孤独を無くしたい 【D.Gray-man】

第23章 この想いをあなたに


「なぁにやってんさ~?騒がしいな?」

そこに顔を出したのは、
騒ぎに気付いて戻ってきたラビだ。

コムリンを見るなり状況を理解したのか、
問答無用で【鉄槌】を取り出す。

「手伝うさぁ~♪」

「ありがとうございます!
 ラビ、コムリンを横から殴って
 壁に押し付けられますか?」

「できっけど...頭から潰しちゃダメさ?」

「リランが頭にくくりつけられてるんです!」

リランと聞くなり、ラビは一瞬眉をひそめた。
でもすぐにニカッと笑い、【鉄槌】を
振り上げる。

「りょーかいっ♪
 じゃあ、危ねぇから下がってろよ!」

大きくなった【鉄槌】を前に、
科学班は慌てて逃げ出した。

「満、満、満!
 うりゃあああああ!!」

ドガーンッ!!!

「動ケナイ...離シテヨッ!!」

「うおっ!?こいつけっこー力強ぇ!!」

ラビが全力でコムリンを押し込んでいる隙に
アレンとリナリーが再び飛び掛かった。

「アレンくん!!」

伸びて動き回る腕を
リナリーがさばく。

「リラン!何なんだこの緑色の!」

リランの元までたどり着いたアレンが、
体を覆う固体を剥がそうとして叫んだ。

「物凄い固い!」

「あー、それねぇー。
 特殊な物質で出来てるから、
 特別製の解除液をかけないと溶けないよーん」

コーヒーを飲みながら、
のほほーんと言うコムイを、科学班全員が
蹴り飛ばした。

「「「今すぐその液体取ってこい!!!」」」

「ごめんなさい今すぐにぃぃぃ!」

「や、ちょっと...マジで...。
 大分キツいさこれ.....!」

ぎりぎりと歯を食い縛り、
コムリンの力に抗うラビは、
苦しげな声を上げた。

「ラビ!今行きます!」

「アレンくん、後ろ!」

しかし、動き出そうとしたアレンを
何本もの腕が捕らえた。
助けようと駆けるリナリーも、
足を掴まれて倒れる。

「わあああああ!?」

「きゃあああああああああ!!!
 見ないでッ!!!!!」

宙吊りにされたリナリーが、
甲高い悲鳴を上げた。

短いスカートがめくれかけている。

慌てて全員目を逸らしたが、
リナリーの堪忍袋の緒が切れた。

「ふざけないでッ!!!」

ビシッ!!!

コムリンの胴体にヒビが入る。
すっくと床に降り立ったリナリーは、
全身から怒りのオーラを迸らせた。
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