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孤独を無くしたい 【D.Gray-man】

第23章 この想いをあなたに


          ~第三者サイド~

このロボットはコムリン(コムリンSX1)だった。

コムイがこっそり造り出した、
人工知能を埋め込んだ特別製コムリン。

耐久性が大幅にアップし、
燃費がかなり良くなっている。

怪我の治療はもちろん、イノセンスの治療、
機械の修理、寂しい人の話し相手まで!

が売りのコムリンだったが、
いかんせん人工知能の知能が
低すぎた。

「敵倒シタ~!ヤッタヤッタ!」

まるでオモチャを手に入れた幼い子供のように、
嬉々としてリランを頭の上に飾るコムリン。

十字架のようになっている頭に
器用にくくりつけ、
本来は病人を固定するための
特殊な液体でリランを固める。

「僕ハ正義ノヒーローダッ!
 モットモット敵倒ス!」

片言で喋り、動き出した。

「やぁっと見つけた!コムリン!」


ドバァンッ

物凄い勢いでコムリンの前に
立ち塞がったのは、
【神ノ道化】を発動させたアレンだ。

「見つけたわ!コムリン!」

逃げ道を塞いだのは、リナリー。
こちらもアレン同様
イノセンスを発動している。

「待ってくれぇぇ!コムリンを壊さないでぇぇ!」

コムイが泣きながら駆けてきた。

「室長ッ!いい加減にしてくださいよッ!!」

さらには怒鳴り声を上げながら
科学班も追ってくる。

「これ以上、ホームを壊させる訳にはいかないんです!
 諦めてください、コムイさん!」

アレンが大声で怒鳴り返しながら
コムリンに飛び掛かった。

その時、同時に飛び掛かったリナリーが
リランを見つけた。

「アレンくん!待って!」

「ええ!?」

リナリーの声に驚いたアレンが、
コムリンの腕に吹っ飛ばされた。

リナリーが受け止め、2人して床に転がる。

「大丈夫ですか?」

「うん、ごめんね」

「いや、でもどうしたんですか?」

リナリーがコムリンの頭を指さした。

「リランが、捕まってるの」

「「「はいいいい!?」」」

全員の声が被る。
コムリンの頭を確認した全員の、
殺気を込められた視線が
コムイに集中した。

「アレンくん、リナリー、リランを
 救出してくれ!」

「...後で2、3発ぶん殴っていいですか」

「私もやるわ」

愛しい妹にまで殺気を向けられ、
コムイはわざとらしく打ちひしがれる。
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