第20章 家族
~ノアサイド~
シーン.......。
ティキとジャスデビ、ロードは
部屋の隅に固まった。
「え?何かヤベーこと言った?」
「地雷踏んだな、ありゃ」
「謝りなよデビット~」
「まずいんじゃね?ヒッ」
ヒソヒソ。
「師匠...」
リランの呟きに、全員の肩がびくっと
跳ねた。
恐る恐るそちらを向く。
「やっぱり私が嫌いだったのかな...。
ずっとウザッとか思ってたのかな...」
「...ウザッの部分がいやにリアルだな」
ティキが煙を吐き出して言った。
「あの子、アレンみたいに
借金つけられてないのかなぁ?」
「そういやぁ、そんなこと言ってねぇな」
「弟子はあんなにクロスのこと
ぎゃーぎゃー言ってたのにね?ヒッ」
ふーん...とロードが頬杖をつく。
「もしかして、クロスのお気に入りなんじゃない?
クロスに告げ口でもされたら、さらに
借金つけられるかもよ~?」
そりゃねぇだろ、とティキが内心呆れたのに対し、
ジャスデビは真っ青になった。
「えええ!?マジかよッ!
オレあいつ突き飛ばしたりしたよ!」
「僕もだよ!これ以上借金つけられたらヤバいよ!」
「な、なんとか機嫌直させるぞ、
ジャスデロ!」
「おーけい、分かった!ヒッ」
「あー.......バカが2人」
駆け出すジャスデビを見送る。
「キャハハハッ!さいっこうだね!」
「ロード...性格悪いなー...」
お腹を抱えて笑うロードに、
ティキが苦笑した。
「それより、そろそろ本題に入った方が
良いんじゃない?」
「キャハハッ...はぁ、そうだね~」
ふっ、と笑みを溢したティキは、
すい~と飛ぶロードを追って
リランの傍へ歩いていった。