第4章 黒の教団にて
~ラビサイド~
ー リランには辛いかもしんねーけど、
知っといた方が良いよな.......。
オレは、ため息を押し殺して、
そっと息をついた。
リランには、あまり残酷な
部分については話していない。
オレの悩みを知ってか
知らずか、リランは
立ち上がると、そのまま歩き出した。
「おい、どこ行く.......」
いいかけて目を疑った。
リランは、泣いている
ファインダーの前に立って、
いきなりそいつの
手を握った。
握られた方も驚いているし、
何したいのかさっぱりだ。
「あの.......??」
俯くリランに、
ファインダーが問いかけた。
すると、リランは勢いよく
顔を上げ、
「あなたの友達の
死は、決して無駄にはしないよ!
私頑張るから、だから、
泣かないで、友達の為に
胸を張って、お願い!」
そんなことを、正面きって
言った。
オレはめちゃくちゃ驚いた。
食堂も、水を打ったように
静まる。
「お、おいリラン.......?」
オレが話しかけようとした
途端、食堂のファインダー全員が
わあああああっとリランに
殺到した。
「リランさん!
何て優しいんですか!」
「私達も、あなたの為なら
喜んで働きます!」
「「「リランさん、リランさん!!!!」」」
あっという間に
リランコールが始まる。
オレは呆気に取られていたけど、
だんだん笑えてきた。
困っているらしい
リランの顔が、あまりに
面白かったからだ。
「ブッ、アハハハハハハ!!!!
リラン、笑えるさー!!!!」