第4章 黒の教団にて
泣いている男性は、
人目を憚らず鼻をすすりあげた。
「俺達はエクソシストの
サポートしか出来ねぇ...
あいつ、エクソシストを
庇って死んだって...。
本職を全うできたことがせめての
救いだよな.......グスッ」
私はがく然としてしまった。
ー 戦いの場に、エクソシスト
だけでなくファインダーも
いるなんて.......
「ファインダーは、一番死亡率の
高い職業なんさ...。
オレ達は、そいつらの
命懸けの調査の上で
イノセンスを回収する。
嫌な言葉さ、
犠牲があって救いがあるってな」
思わぬ言葉に振り返ると、
ラビは目を伏せて
うつむいたままだった。
私は、思わず泣き出しそう
になってしまった。
ラビも、考え込むように
黙り込んで、それ以上は
話さない。