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孤独を無くしたい 【D.Gray-man】

第18章 歌姫


          ~リランサイド~

「何が起きたのか、
 状況を説明してくれないかい?」

私は医務室で手当てを受けた後、
司令室に運ばれていた。

ソファーにアレンと並んで座らされ、
目の前にはコムイさん。
そのそばにラビとブックマン、
リナリーが立っていた。

後ろにはリンクが立ち、
ドアには神田(いたんだ...)が寄りかかって
腕組みをしている。

聞き耳を立てているだろう
科学班の面々も思い浮かび、
私はため息をついた。

「ベッドで寝てたら、
 メロディーが聞こえたんです。
 方舟で聞いたメロディーでした.......」



あのときのことを説明したあと、
私は、婦長の怖い顔を思い出して腹に触れた。
あと3日がまた1週間に延びてしまったのだ。
ため息を吐く。

「僕は、リンクから逃げてて...。
 方舟に入りました。
 弾いてたらリランが来て、
 突然歌い出したんです。
 それで...かくかくしかじか」

アレンの話を聞いて、私は
頭を抱えた。

「そんなことがあったの?
 私、全然記憶にない.......」

「別人みたいになってたからね」

アレンが苦笑する。

「リランの...」

突然、ラビが声を発した。
全員がラビに注目する。

「リランの瞳の色が赤くなってたさ。
 それに、ペンダントが光ってた。
 それを取ったら歌が止まったんさー」

ラビに集まっていた視線が
一斉に私へ向いた。

瞳を覗き込まれて、思わずのけぞる。

「そ、そんなこともあったんだ...」

のけぞったせいで痛む
お腹を抱え、苦笑い。

手に包み込んだペンダントを、
さらに強く握りしめた。


― お母さんの形見.......。
  取られたくない。


内心警戒しながらコムイさんを見る。
でも、コムイさんは私から視線を外した。

「じゃあブックマン。
 このことについて、説明頂けますね?」

コムイさんが、笑っているけど
笑っていない目でブックマンを見据えた。

「...よかろう」

ブックマンが重々しく頷く。


全員が耳を澄ますと、
ブックマンは静かに話し出した。
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