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孤独を無くしたい 【D.Gray-man】

第15章 ノアとの遭遇、その後


入っていくと、部屋の奥に
ベッドが置かれていて
リランが横たわっているのが
分かった。

「リラン.......」

近付き、膝をついて顔を覗く。

リランの体は、顔から足まで
ほとんど包帯で覆われていた。

あまりにも痛々しいその様子に、
私は息を飲んで口に手を当てた。

微かに上下する胸は
規則正しく動いているが.......

「危険なのか?」

神田の冷静な声が部屋に響いた。
一緒に入ってきていたらしい。

「今のところは大丈夫です。
 でも、急いで帰って
 本格的な治療を受けた方がいいと思います」

マディナが落ち着いて答える。

最初にやってきたときに
おどおどと暗い印象だった彼女は、
今は凜とした雰囲気が漂っていた。

「本部へ連絡しましょ、神田。
 アレンくんにゲートを開いて
 もらって、すぐ帰らないと」

マディナと神田のおかげで、
私も平静を取り戻した。

「ああ、急いだ方がいいだろうな」

神田が頷き、私はマディナを見た。

「マディナさん、電話貸してください」

「廊下にあります。
 どうぞ使ってください」

「ありがとう」

礼を言って、ゴーレムを掴む。

廊下に出れば、すぐに電話があった。
私はゴーレムを繋ぐと
本部に電話をかけた。

「もしもし!リナリーかい?
 どうしたんだい?」

「兄さんっ!リランが、リランがっ...」

「リナリー、落ち着いて話すんだ」

聞こえてきた兄の声に、
私はすがるように
助けを求めた。
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