第14章 新たなノアとの遭遇
私とリナリーの前に、
2体のアクマが立ちはだかる。
緑色のアクマと青色のアクマ。
リナリーが緑、私が青に飛びかかった。
「槍よ!」
まずは3本。
避けたアクマが蹴りを放ってくる。
「壁よ!」
壁で防ぐと、体勢を崩したアクマに
造り出した剣で斬りかかる。
アクマはいったん後ろに
飛び退いた。
「なかなかやるねぇ...。
さすがダールを倒しただけ
あるんじゃな~い?」
さっき倒したアクマは
ダールというらしい。
「俺様はグドさ。
ま、お前はすぐ死ぬから
関係ないけどね~」
勝手にべらべらと喋るグド。
でも、いくら隙がありそうでも
私は警戒したまま
油断なく睨み付けた。
名乗ったのは、なにかの
作戦かもしれない。
突然、リナリーと戦っていたはずの
緑色のアクマが現れた。
「なっ!?」
ドガッ
「っ...!?がはっ...!!!!」
反応が出来ず、
そのままお腹を蹴り抜かれる。
吹っ飛んだ私は、
背後の固まって震える村人達に
気付いた。
― このままじゃぶつかる!!
歯を食い縛り、無理やり足を
地面に突き出した。
ズザザザッ!!
足が地面に触れた途端、
ガクンッという衝撃に襲われた。
急激に止まろうとした体が
空中に投げ出され、
地面にうつ伏せに落ちる。
村人達の一歩手前で
私は止まった。
痛みのひどいお腹を抱えるように
うずくまる。
「う...あ.......」
「痛い?ねぇ、痛いんじゃな~い?」
グドが楽しそうに聞いてくる。
「そ...うね。痛いよ」
ニヤリと笑ってやる。
痛みで冷や汗が吹き出しているが、
強がってみせた。
「じゃあ楽に死ねよ」
グドが紫色の光の
剣を手にした。
振り上げる。
― これはまずいっ.......!
背後の村人の存在を気にした私は、
ダッシュで逃げた。
イノセンスでドームを造り、
村人を囲む。
しかし、それだけでは不安だから
グドの気を引いて村人から
離れさせようとしのだ。
走りながら振り返ると、
グドは私をみやり、そのまま
剣を振り下ろした。
体がビクリと震える。
イノセンスのドームが
破られた証拠だ。
「まずい!!!!」
村人が危険だ。
私はもう一度ダッシュした。