第14章 新たなノアとの遭遇
「はっ、はっ、はっ.......」
自分の荒い息がうっとおしい。
でも、体はもうピクリとも
動かない。
4体のLv3に、全く歯が立たなかった。
ぼこぼこにされた私は、
今3体に体を捕らえられ、
空中で両手を大きく広げて
殺される直前だった。
目の前で、アクマの手が振り上がる。
防ごうにも、意識が飛び飛びで
イノセンスを発動できない。
半ば諦めの思いで
アクマを見つめた時、
突然体が解放された。
「なっ、貴様ぁぁぁぁ!!!!」
叫びながら爆発した
アクマを見上げると、
誰かの腕に抱え込まれた。
私はその助けに思わず
涙ぐみそうになった。
「おい、諦めてんじゃねーよ。
バカかてめぇは」
「神田っ...」
「戦えんのか?」
呆れた口調の神田に、
私は何度も頷いた。
地面にゆっくり下ろされる。
ガクッと膝をつきそうになったけど、
なんとか立てた。
「リラン!!!!大丈夫!?」
「リナリー!!」
目を覚ましたらしい
リナリーが、駆け寄ってきた。
「2人ともっ...遅いよ~!!」
泣き声をあげる。
「【六幻】...発動!」
神田がイノセンスを発動して
駆け出していった。
「ごめんなさい、リラン。
その傷で無理しちゃダメよ、休んでて」
「リナリー、私なら大丈夫。
十分戦えるよ。
さっさとアクマ破壊して、
ノアを倒そう」
2人のおかげで
さらに膨れ上がった闘志を
アクマに向け、私達も改めてアクマとの
戦闘を開始した。