第14章 新たなノアとの遭遇
「槍よ!!!!」
5体にそれぞれ放つ。
が、全て避けられてしまった。
「ヒヒヒ、おい、俺様が
この女やっていいか?」
「俺様もやるぞ。
お前らはそこで見てろよ」
「はぁ?まあ、いいだろう」
アクマは余裕綽々の態度で
会話する。
赤っぽいアクマと、
青っぽいアクマが私の前に
立ちはだかった。
私はすぐに槍を放った。
「お前、それしか芸ないわけ?
そんなの俺様には...おっ!?」
両方が槍を避けた。
私は槍を放つと同時に
剣を造り出すと、赤い方の
アクマの懐に飛び込んだ。
一閃するが、ぎりぎりのところで
避けられてしまう。
「ヒッヒッヒッ...
へぇ、やるじゃん?
もっと楽しませてくれよ」
アクマは楽しそうに
そんなことを言う。
そして、その瞬間に
私は蹴り飛ばされた。
「うっ.......!?」
衝撃で体勢が崩れた。
立て直そうとしたとき、
今度は背後から背中を蹴りあげられる。
空中に投げ出された
私の頭上に、赤いアクマが
待ち伏せていた。
― まずい、このままじゃ
今度は落とされる!!
そう思った私は
空気を板状に歪め、
それを蹴ってアクマの下から
抜け出した。
壁の応用だ。
私は、それを足場に利用した。
「立てるの?面白いねぇ」
空中にすっくと立った私に、
アクマがニヤニヤ声をかける。
「これで死ね!!」
アクマが攻撃の構えに入った瞬間。
「死ぬのはどっち!!槍よ!!」
槍を造り出す。
アクマに放つと、やはり全て避けられた。
「そんな攻撃、俺様にはきか...」
「その余裕が命取りよ!!」
ザクッ!!!!
アクマの頭を、
後ろから青い槍が貫いた。
さっき放った槍はダミー。
攻撃を避けられたと
油断したアクマを死角から攻撃したのだ。
バーン!
アクマが爆発する。
ホッと息をついたとき、
私は地面に叩き落とされていた。
「ぐっ.......!」
息がつまる。
見上げると、残りの4体が
並んで私を見下ろしていた。
もう、見物をする気は失せたようだ。
4体でかかってくる。
戦力差は絶望的なほど。
でも、私は怯むことなく
アクマ達に飛びかかった。