第14章 新たなノアとの遭遇
「うわっ!?」
降り下ろした剣を
青く輝く壁に弾かれ、
男が驚いて後ろに下がった。
私は、さらに短剣を造って
縄を断ち切る。
立ち上がった私に、
村人が驚愕した。
「なぜ意識がっ?」
私は村人を無視した。
ノアを睨み付ける。
「なぜ、ノアがここにいるの」
女は艶かしい仕草で
首を傾げた。
「別に。お前には関係ない」
無表情に、無愛想に話す。
どことなく浮世離れしたその姿に、
私は警戒を強めた。
「私はルル=ベル。
名乗っても意味はないけど、
主人(あるじ)が挨拶はしなさいと
言っていた。」
淡々と話す彼女は、
やはり常軌を逸している。
理解不能な言葉に、
私は一瞬戸惑ったが
すぐに気持ちを引き締めた。
アクマは5体。全てLv3。
Lv3の資料は読んだが、
正直攻撃が効くか自信はなかった。
― ...でも、やるしかない。
静かに覚悟を決めて
ルルベルを睨むと、
彼女は軽くため息をついた。
「...アクマ、いけ」
その言葉を合図のように、
私達は戦いを開始した。