第4章 黒の教団にて
私は何でみんなが
驚いているのか
分からなかった。
コムイさんが、
カップを置くなり
物凄い勢いで
私の肩を掴んだ。
「君は...君のイノセンス
は一体何なんだ???」
さっきとは違い、
ちょっと険しい顔に
なっているコムイさん。
ー 私...何かおかしいことしたのかな。
でも、とりあえず、
説明が欲しい.......。
私の顔に、それが浮かんでいたのか
コムイさんは寄生型の説明を
してくれた。
自身の体を武器に変化
させるタイプ、
ということらしい。
アレンが寄生型、
ラビとリナリーは装備型。
ー でも、私は?
私は、空間を歪めて
武器にできる。
「君は、今までにない
新しいイノセンスの
適合者みたいだね。
寄生型が発展したような
タイプだ。」
コムイさんは真剣な顔で
私の額と槍とを見比べる。
「あの、この武器は、
手を使わなくても
思い通りに操作できます。」
私が言うと、コムイさんは
大きく頷いた。
「うん、よく分かったよ。
ヘブラスカのところへ行こうか」
ー ヘブラスカ?
誰のことだろう。
多分不思議そうな顔をしている
私を促して、塔の中心部へ
歩いていく。
そこに、変な形をしている
乗り物があった。
コムイさんと2人、
それに乗り込む。
アレンとリナリー、ラビは
来ないらしくて
私に手を振っている。
一緒じゃないことを
少し寂しく感じながら
手を振り返すと
乗り物は下へと降りていった。